今野式板金屋のコンセプト
今野式板金屋とは
今野製作所は、1969年の創業以来、約40年間「汎用板金屋」として、単品・小ロット(10個程度)のステンレス製品の「カスタム型生産」の能力を磨き、お客様の『ほしい』を『かたち』にしてきました。
今野製作所の板金屋としてのモノづくりコンセプトは、
『アナログ(ワザ・チエ・コミュニケーション)によるモノづくりと、
デジタル(技術・IT)による生産管理の融合による次世代型汎用板金屋』です。
1:アナログ(ワザ・チエ=技能)
今野製作所におけるモノづくりそのものです。
単品での『カスタム型生産』では、その都度変化する状況に、柔軟かつ確実に判断・行動を行うことが必要で、真に培った技量や判断力の蓄積がなくてはならないのです。
その蓄積(強み)が今野製作所にはあり、それが今野製作所の『ワザ・チエ=技能』なのです。
技能は、『技術を実行する能力・経験の蓄積にる判断力・5感をフル活用したモノづくり』。
職人の身体に染み込んだ属人的な要素であり、数値では表現できない暗黙知であります。この暗黙知を私たちはモノづくりの基本と考えています。
しかし、暗黙知は現代のマスプロダクション(大量生産)においては、あまり良い評価をされていません。
それは、マスプロダクションでは、誰でも同じ品質・リードタイムで生産することが重要であり、見える化・標準化をすることが生産の鍵を握っているからです。
ですから、必然と見える化・標準化しづらい暗黙知は、敬遠されてしまうのです。
ですが、私たちは、この暗黙知を尊重し、さらには向上・伝承していかなくてはならないのです。
そこで私たちは、技能が高い職人の判断基準を下記のように定義し、その向上と伝承に努め、お客様の『ほしい』を『かたち』にするために日々精進しております。
(1)腕
ワザが身体に刷り込まれており、作業の正確さ・速さに優れ、発揮できるワザの種類も多い。
また、下位作業を無意識に行うことが可能であり、作業上で重要なポイントに注力することができる集中力・実行力に優れている。
(2)コツ
豊富な経験の蓄積によるパターン認識力で、加工方法・手順・加減の判断・選択が適切かつ迅速であり、直感的判断力に優れている。
(3)勘
5感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・直感)を総動員しており、高いクオリティーで加工するための重要ポイント(勘所)の判別力に優れ、無意識に作業にフィードバックしている。
(4)チエ
道具や手段を工夫・応用・考案して、お客様の『ほしい』を『かたち』にするために、常に全力で挑み必ず達成するという目標達成意識が高い。
2:アナログ(コミュニケーション)
お客様の『ほしい』を『かたち』にする。それが、私たちの使命です。
ですから、私たちだけではなく、お客様と一緒に『ほしい』を『かたち』にしてこそ、意味のあることと考えています。
一番重要なことは、『ほしい』を正確に理解すること。
デジタルな人間関係だけでは真の『ほしい』を理解するのが難しい場合があります。
それどころか、お客様の基本的ご希望すら正確に聞くこともできない場合があります。ですから、私たちは、人と人のアナログなコミュニケーションが重要だと考えています。
これは、対応するスタッフだけではなく、実際にモノをつくる職人も含めて、お客様と顔の見えるお付合いをすることを意味しています。
そうして、図面・仕様書・ポンチ絵には記載されていないお客様の真の『ほしい』を理解することで、『かたち』にする際には、真の『ほしい』を反映させることが可能となるのです。
次に重要なことは、協力工場とのコミュニケーション。
モノづくりにおいて、私たちは中小企業であり一社単独では限界があります。
しかし、世の中の中小企業には、様々な設備・人員・技術があり、それらを集めると大企業にも勝るものがあります。
私たちは、専門性に特化した中小企業同士のコミュニケーションを大切にし、常に互いの情報を交換をしながら、互いに切磋琢磨することを心がけています。
そうすることで、個々では小さくて対応できないことでも、力を合わせることで大きな仕事をすることが可能なのです。
今野製作所のモノづくりでは、アナログなコミュニケーションは必要不可欠なのです。
3:デジタル
私たちは、モノづくりでは、アナログにこだわっています。
ですが、モノづくりをサポートする部分では、デジタルの良さを最大限に活用しています。
今野製作所(板金オーダー.COM)では、デジタルを『最適な知識を体系化したものであり、数値化・標準化による再現性の保証ができるもの』と定義して、『技術』『ITツール』と位置付けています。
(1)技術:
モノづくりの基本は、『ワザ・チエ=技能』。
しかし、技能の向上・伝承には、理論的裏付けが必要です。その裏付けするのが、「技術」なのです。
技術は一般的に「形式知」と定義されており、数式化・数値化によって再現性を保証するものです。
細かい事例ですが、90度曲げ加工する際の展開計算するとき、
板厚=t 曲げ角度=R の場合には、
L=1/2×3.14×(R+t/2)
という計算式があり、誰が何度計算しようと同じ数値が再現されるのです。
技術は、モノづくりの標準・基準であり、それがあるから応用である技能が活きるのです。
ですから、今野製作所の職人は技能と技術の両方をバランス良く身に付けることで「職人力」を養い、お客様の『ほしい』を『かたち』にできるのです。
(2)ITツール:
モノづくりでは、職人の手作業にこだわっています。
しかし、組合わせモノの生産などにおいては、2次元・3次元CADは有効なツールとなってきます。
なぜなら、職人が計算しなくてはいけない部分を、デジタルツールが勝手に計算してくれますし、部品を組合わせた場合に問題がないかの事前の検証もできます。
デジタルツールを利用することで、作り直しや修正といったムダな作業を軽減でき、本来のモノづくりに集中できるのです。
また、生産管理・財務管理といったものは、情報の一元化と正確さが最も重要です。この点においては、人の手による管理よりも、デジタルツールを活用した方が正確でスピーディーです。そのことによって、管理に工数を掛けずに済むので、その分をモノづくりに集中することが可能となるのです。
このように、今野製作所のモノづくりでは、ITを否定するのでなく、上手に活用しています。






